監修梅本清志

メリカリアンバサダーの裏側に潜む真実
――ある人気アンバサダーの失踪事件

メリカリに関するフィクション的な物語でお送りします。

もちろん登場人物も全てフィクションです。

登場人物

一ノ瀬 真由(いちのせ まゆ):フォロワー5万人を誇るメリカリアンバサダー。元・人気インフルエンサー。

三浦 圭介(みうら けいすけ):メリカリの社内広報担当。アンバサダー制度の管理責任者。

如月 玲奈(きさらぎ れな):真由の親友であり、同じくメリカリで活動するアンバサダー。

“赤い梱包材の女”:SNSで噂される謎の存在。

第一章:華やかな表舞台

2024年、メリカリはさらなるブランド強化の一環として、アンバサダー制度を拡充した。

その中心にいたのが一ノ瀬真由。

彼女は「おしゃれな古着出品女子」として、毎週のように「売れる写真の撮り方」や「高値で売るテクニック」をSNSで紹介し、多くのファンを獲得していた。

ある日、真由はフォロワー向けのライブ配信でこう語った。

「来月、特別なアンバサダー限定イベントに参加します!本社で…ふふ、まだ詳細は秘密♡」

コメント欄は盛り上がり、ハートの絵文字が飛び交った。

しかし、そのライブを最後に――彼女のアカウントは沈黙する。

第二章:不可解な沈黙

翌週、親友の玲奈が連絡を取ろうとしても、真由のスマホは「電源が入っていないか、電波の届かない場所にある」とアナウンスされるばかり。

心配になった玲奈は、三浦圭介に問い合わせた。

「真由ちゃん、あのイベントのあと連絡が取れないんですけど…無事ですよね?」

三浦は一瞬、沈黙した後、こう答えた。

「イベント…?いや、直前でキャンセルになったはずですが」

玲奈は凍りついた。

「…嘘でしょ。彼女、確かに“行ってくる”って言ってたのに…」

第三章:赤い梱包材の女

やがてSNS上に、ある怪談のような噂が出回るようになる。

「夜中の2時、メルカリに“赤い梱包材”でぐるぐる巻きにされた商品が出品されるときがある。

出品者名は《Mayu》、でも一瞬で削除される」

「商品画像に写っている鏡に、女性の目だけが映っている」

まるで都市伝説のような話。

だがその《Mayu》のプロフィールアイコンは――かつて真由が使っていたものと同じだった。

第四章:そして、封印された真実

玲奈は、噂を確かめるために“午前2時の出品監視”を始めた。

そしてある晩、確かに現れた。

「出品者:Mayu」

「商品名:わたしをとじこめたもの」

「商品説明:見つけて。ここから出して」

「価格:666円」

玲奈が慌ててスクリーンショットを撮ると同時に、画面はフリーズ。

再起動後、アカウントはブロックされていた。

同時に彼女のスマホに“非通知”の着信が入った。

恐る恐る出ると、かすれた女性の声が――

「…逃げて…次は…あなただから…」

エピローグ:新たなアンバサダーへ

半年後。

玲奈のSNSも更新が止まった。

だが、メリカリの新キャンペーンには「新アンバサダー」としてある人物が登場した。

涼しげな笑顔を浮かべたその女性は、よく見ると真由に…いや、真由に“似ている誰か”だった。

そしてそのアカウントの背景には――うっすらと赤い梱包材が見えていた。

~おわり~

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